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東京の葛西臨海公園で鳥見をしていたとき、カナダから来たというバードウォッチャーと出会ったことがありました。
英会話は苦手なので、私のカタコトの怪しい英語は通じているのやらいないのやら。
でも、鳥仲間同士。鳥の名前だけは全世界共通のラテン語の学名で通じます。
Tringa brevipes [キアシシギ] やTringa cinerea [ソリハシシギ] を教えてあげると、彼は大喜びでした。
たしかに、私たちにとっては見飽きた普通種ですが、北米では貴重種。私たちがメリケンキアシシギ [Tringa incana] やアメリカオオハシシギ [Limnodromus griseus] を見て狂喜乱舞するようなものでしょうか。
彼は、「ぴくゅす・あうぉけーら」も見たいんだよ、という意味のことも言っていました。
アオゲラ [Picus awokera] も日本だけに棲息する固有種なので、
外人ウォッチャーが是非日本で見て帰りたい鳥のようです。
たまに、アオゲラなのに「青くないじゃん」と言う人がいます。たしかに緑色。
古語では「あを」は青よりも緑色を表します。現代でも青葉とか青信号とかは緑色。
青色は「るり」ですよね。
日本の野鳥観察の黎明期、日本野鳥の会の発起人名簿には、
中西悟堂、北原白秋、金田一春彦、窪田空穂、柳田國男などなど、錚々たる文人・碩学が
名を連ねていました。今、私たちの使っている野鳥の種名はそのような方々の努力に拠るものです。
古典に通じた先生方が命名したので、アオゲラ、アオバト、
オオルリ、ルリビタキ、などと違和感なく使い分けられたのでしょう。
鹿角では、低地の花輪市街地から八幡平のブナ帯上部まで、広い範囲で見られます。
「ケッ、ケッ」とか「キョーン」など、良く通る声で鳴きます。
当地で見られる他のキツツキ類は皆アカゲラ属 [Dendrocopos] ですので、ちょっと雰囲気が違います。
ヒヨドリのような波状飛行をします。そして、何を間違ったか?!時々ヒヨドリと一緒に行動したりしています。
数羽のヒヨドリの群れが飛んで来て、庭のサクラの木に停まりました。
一羽だけ幹に縦に停まっている奴がいたので、「キツツキの真似するお茶目なヒヨドリめ!」
と、よく見たらアオゲラだったこともあります。
お腹がぷっくり膨れた愛敬のある体型です。
私はウソ、ノスリ、そしてアオゲラを「メタボ三兄弟」と秘かに呼ばせてもらっています。
八幡平では、大沼ビジターセンターの駐車場で車を降りて周囲を見回すと、よく近くのブナの木 でお出迎えしてくれる鳥です。
レークインの裏山に登っていくと、アカゲラよりも少し長く良く響く声が聞こえてきます。
written by © 2014,OOSATO,Kazzrou : kazz_atmark_kk.iij4u.or.jp
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